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2021.11.03

健康づくり

舌診~舌を見て未病を捉える~6

今年はいつまでも暑い日が続きましたが、ここ最近になり急激に気温が下がって冬の陽気になってきました。これからは特に血管の病が増える時期ですので、それに関係した👅舌下脈絡についてお話したいと思います。

舌下脈絡とは舌の裏側を通る2本の静脈が怒張(はちきれるような状態)したり、蛇行したり、ボツボツと斑点が出る状態のことを言います。健康な時では青い静脈がうっすら見える程度か見えない場合もありますが、血行が悪くなってくると太く盛り上がったようにハッキリ見えるようになってくることが多いです。このような場合を瘀血(おけつ)といい血の流れが滞って上手く循環してない状態です。動脈硬化や高血圧、狭心症、不整脈、脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症などの方に多く見られるので注意が必要です。また、更年期障害や子宮筋腫などの婦人科系の病の時にも見られることがあります。

 食事面ではアジ、サンマ、サバ、イワシなどの青魚に豊富な、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)などの食材や、納豆、たまねぎ、酢、梅干し、柑橘類などの血液の流れを良くしてくれる食材を積極的に摂ることをおすすめします。肉類などの動物性脂肪や天ぷらやフライ、ポテトチップなどの揚げ物の摂り過ぎは血流ドロドロに拍車をかけますので注意が必要です。

 生活面ではウォーキングやランニングなど毎日の適度な運動で血流を良くして、蓄えた余分なエネルギーを消費してあげることも大事です。
 漢方薬、漢方素材では濁った血液を整えてスムーズに循環させていくことが大事ですので、瘀血(血の滞り)を改善する人参生薬や、血液の汚れを掃除する動物性酵素、血液のろ過機能を整える腎活系漢方などをおすすめします。

 これから寒さが増して気や血液、体液の流れが停滞する季節に入ります。毎日の舌のチェックをしながらしっかりと体を温めて循環を怠らないような生活を心がけてください。 次回は光滑についてお話したいと思います。