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2021.07.07

健康づくり

舌診~舌を見て未病を捉える~ 4

 少し間があきましたが、今回は👅点刺(てんし)についてお話したいと思います。
  


点刺とは舌の表面にポツポツと赤い斑点がある状態で、増大すると更に隆起し触ると突き刺さるように感じたりします。このような時は体の中で熱がこもっていたり、炎症が活発な場合が見られ、胃炎、肝炎、膀胱炎など○○炎とつく炎症性の病気やインフルエンザや肺炎などの感染症などが疑われます。

 舌の中の赤い斑点や隆起の出ている位置で、熱がこもっている場所など不調の原因がおおよそ想像できることもあります。舌先に出た場合は心臓や精神バランスを崩した時によく見られ、真ん中に出た時は胃腸の炎症が見られます。舌の左右両脇などは肝臓、胆のうの炎症や精神バランスの不調が多く、全体に出た場合は感染症など高熱の病が考えられます。

 この舌のタイプは精神面の不調が原因の方も多いので、適度な運動をしたり、ストレスを溜め込みすぎないよう趣味などで発散する時間をもつゆとりが大切だと思います。食事面ではこもった熱を冷ますのに、キュウリ、トマト、ナスなどの夏野菜などがおススメです。逆に辛いものは火に油を注ぐようなものなので控える方が無難でしょう。

 漢方薬では、ストレスを和らげて気の滞り(気滞)を改善する漢方薬や、熱のこもり(内熱)や過剰な熱を冷ます抗炎症、解毒系漢方薬などがおススメです。

 今は梅雨の真っ只中ですので、夏のようにすっきりした汗が出ない割に喉も乾きますので、体に湿気がこもりやすい季節になります。次回はそれに関連して歯痕(しこん)というタイプの舌についてお話したいと思います。