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2021.02.25

漢方のこと

現場レポート No.3「腎」後編

今回は身体だけではなく、脳に溜まった余分な水が認知症を引き起こした例を書いてみます。
  

事例③ 70代女性:とてもお元気な方で、身体のかゆみで皮膚科のみ通院しており、抗アレルギー薬を使用していた。ある日突然、手脚がむくみ脳にも水がたまって救急搬送された。病院で治療を受け、その後退院は出来たが心身ともに急速に衰えてしまい、認知症と診断された。
   

解説:身体のかゆみは年齢やその場所にもよりますが、腎機能低下によって体内に老廃物が蓄積されて 、かゆみの原因物質であるヒスタミンが上昇して起ったり、リンなどのミネラル調整ができず カルシウムと結合して 皮膚で 結晶が形成される事や、皮膚の水分調整がうまくいかず乾燥肌となり、かゆみが起こります。かゆみも腎臓からのSOSのサインである事が多いのです。
   

身体に溜まる余分な水、いわゆるむくみが手足や顔だけでは無く、脳に至ると頭痛や物忘れが起こります。人は年齢と共に余分な水が溜まりやすい体に変化していきます。腎臓の働きが弱るとなぜ身体がむくむのか、次回のまとめでお話します。
   

次回、まとめにつづく